この事例の依頼主
60代 男性
相談前の状況
法定相続人は姉弟二人で、依頼者様はこの弟さんでした。姉弟の学歴はいずれも大卒でしたが、姉のみ被相続人である父親からの追加の経済的援助を受けて、複数の大学を卒業していました。そこで、弟さんとしては、相続にあたり、姉への追加援助分は不公平ではないかと考え、御相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
御相談内容については、姉への追加援助分が特別受益に該当する可能性があったため、姉との遺産分割協議で特別受益相当額を相続財産に持ち戻すようにお願いしたのですが、受け入れられなかったため遺産分割調停を起こしたものの結局、遺産分割審判へ移行し、最終的に審判にて特別受益該当性が認められ、特別受益相当額が相続財産へ持ち戻された上で遺産分割されることになりました。
姉弟の学歴について親から不公平な取り扱いがあったからといってそれが直ちに特別受益に該当するということにはなりません。背景事情を丁寧に調査した上で、法的鑑定をする必要があります。