この事例の依頼主
男性
相談前の状況
高齢の方が歩行中していたところ、自転車に衝突され、これにより亡くなってしまい、相手の保険会社から遺族の方へ連絡が来ておりました。示談案を拝見したところ、今回の事案における損害賠償としては十分なものとは思われない内容であったことから、相手保険会社への請求についてご依頼いただく運びとなりました。
解決への流れ
事故の当事者が亡くなられていることから、自転車がどのような方向から衝突したのかということが争点となり、刑事事件の記録も含めた資料が揃ったところで保険会社から再度の呈示がありましたが、なお十分と思われる額ではありませんでした。訴訟も辞さない姿勢で臨み、保険会社の担当者と直接に面談して協議を行いました。死亡慰謝料、逸失利益といった損害の項目ごとに、予め調査していた文献や裁判例を引用しつつ粘り強く議論し、結果として十分と思われる額での示談に至りました。
自転車を加害者とする死亡事故は先例も少なく、事故の態様も決定的な証拠を欠いていたことから、訴訟に移行した場合の結果を予測することが困難ではありましたが、文献や裁判例の裏付けをもとに粘り強く議論に臨んだことが功を奏した事案であったと考えております。